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札幌国際芸術祭2024始まる~アートから考えるサイエンスコミュニケーション~

札幌では雪まつりが開催されていますが、今年は3年ぶりの札幌国際芸術祭が開催されています。



雪祭り会場に現れたのはエネスの《AIRSHIP ORCHESTRA》、インタラクティブに瞬きをする不思議なバルーン


札幌国際芸術祭は、札幌市が取る創造都市戦略1)の一環で開催されています。創造都市とは、簡単に言うと文化芸術に力を入れて、創造的なソフトコンテンツパワーで都市を活性化するぞ、という都市戦略です。その中で札幌市はメディアアートに力を入れています。札幌国際芸術祭もメディアアートをテーマの中心に添えていますが、今年の札幌国際芸術祭では、未来の札幌をテーマに科学技術コミュニケーションにも関係する作品が多数展示されています。


スイスの森を3Dスキャンで読み込み高精細に印刷し、荘厳な佇まいで展示したクアヨラの《Remains: Vallée de Joux》

会場の一つである未来劇場では未来の人類をテーマに描く「100年後の物語」が展示されています。

その中にはAIを使った将来の土地利用のシミュレーションや自分の生体情報を月にもっていくか否かを迫る作品など、今の話題になっているテクノロジーの利用の一歩先の問題提起がなされています。



コロナ禍で医療従事者が感染防止のために着用した防護服の素材で作られた、チェ・ウラム《Red》


また、札幌文化芸術交流センターは「SIAF2024 ビジターセンター」と称して、札幌の冬を可視化したSIAFラボのR&Dが展示されています。札幌は年平均の積雪量が4メートルを超える豪雪地帯ながら、180万人以上の大都市という世界でも屈指の雪と共に生きる都市です。そこにはテクノロジーの利用が欠かせません。SIAFラボはその都市の姿を、レーザーで吹雪を可視化したり、道路横に積み上げられた除雪を3D計測し再現する除雪彫刻といった展示で冬の札幌を可視化します。


その他にも大通公園には、Climatic Reflectorというタイトルで、気候変動をテーマにしたデータビジュアライゼーション作品2)が展示され、北海道大学では360度VRシアターを利用して島を楽器にするプロジェクトを再現するIEIE, Reflected: Phase 4 ヴァーチャルグラウンド2月17日(土)、18日(日)の期間限定で展示されます。


札幌国際芸術祭では、急速に変わりゆくテクノロジーと環境に影響される私たちのくらしの有り様をアートを通して知り、考えることができます。SciBacoが拠点とする札幌市は、地方都市という視点から、環境とテクノロジーを考えていきます。


人々を巻き込んだ科学技術コミュニケーションを札幌で体験してみませんか。



開催概要

会期:2024年1月20日(土)〜2月25日(日) [37日間]

会場:未来劇場(東1丁目劇場施設)・北海道立近代美術館・札幌芸術の森美術館

札幌文化芸術交流センターSCARTS・モエレ沼公園・さっぽろ雪まつり大通2丁目会場

サテライト会場:札幌市資料館(旧札幌控訴院)他





1)1990年代にリチャード・フロリダやチャールズ・ランドリーなどによって提唱されたソフトコンテンツを中心に行う都市再生戦略。芸術家や起業家など創造産業を支える人材を都市に呼び込むため、多様性のあるまちづくりや、文化芸術資源の充実などを戦略とする。


2)本展示の一部である「海面上昇想像図」はウェブ上でも見ることができます。サイエンスコミュニケーターでもある吉田裕紀さんの作品です。

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