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科学と映画 その1の1

執筆者の写真: Mineyo IwaseMineyo Iwase

更新日:2024年10月31日


2023年9月4日に配信したChatPot 3「科学と映画 その1:種村剛さん」の内容を記事としてお読みいただけるようになりました。映画が捉えた科学について、種村さんの視点でお話ししていただいています。その1の1種村剛さん自身の「映画との関わり」についてと映画「博士の異常な愛情」です。


(⁎ᵕᴗᵕ⁎) 今回はリカレント教育推進部の特任教授、種村さんに会いに来ました。

種村先生はどんな研究に取り組んでいらっしゃるんですか。


(๑•ㅂ•)و 研究としては、演劇を使ったコミュニケーション教育です。演劇は対話をベースにした芸術活動なんです。1つのものをみんなで話し合いながら作っていく活動がこれからの大人も大事になってくると思っています。


(⁎ᵕᴗᵕ⁎) 出来上がる作品も大事なんですけれども、出来上がっていく過程のコミュニケーションに着目されているのですね。


(๑•ㅂ•)و 作っていく過程も大事だし、作られた作品も人が話し合う状況を見せていくっていうのが演劇なので、いろんなところでコミュニケーションが関わってきます。そういう演劇を使った教育活動をリカレント教育という形で支援していければと思っています。

海外では特に演劇を使ったドラマ教育が普通に行われています。日本はあまり進んでいないので、演劇を軸に学び直しのプログラムの一つをつくりたいと考えています。


映画との関わり

(⁎ᵕᴗᵕ⁎) 今回は「科学と映画」がテーマです。映画作品にも詳しくて、研究室にもたくさんのDVDや資料が並んでいる種村先生ですが、映画に興味を持ったのはいつ頃からですか?


(๑•ㅂ•)و 小学生の時に父親に映画に連れて行ってもらったのがすごく印象に残っています。確か香港のカンフー映画ですね。カルチャーショックを受けて、映画ってすごく面白いものだと思いました。

映画を見る大人ってかっこいいなってずっと思ってたので、自分も映画館で映画を見れる大人になろうと思って、仕事をするようになってからは、なるべく映画館で映画を見るようにしていますね。


(⁎ᵕᴗᵕ⁎) 映画館に足を運ぶというのがポイントですね。どれぐらいの頻度で見ていますか。


(๑•ㅂ•)و 月に5本ぐらい見るので、週1ぐらいですかね。


(⁎ᵕᴗᵕ⁎) どんなジャンルが好きなのですか?


(๑•ㅂ•)و なんでも見るので、特にこれといったジャンルを見るってことはないんですけれど、ドキュメンタリーは面白いなと思っていますね。SF作品も好きですね。

あとは、大きなストーリーがあるわけじゃないんですけど、淡々と日常を映していくみたいな日本映画もいい映画が多くて。


(⁎ᵕᴗᵕ⁎) その中から今日はオススメの映画を教えていただきたいと思っています。

今回はサイエンスがテーマだけれどもSFではないという映画を紹介してもらいます。

まず1本目をお願いします。


「博士の異常な愛情」

(๑•ㅂ•)و SFじゃないけど、サイエンスということですね。ひねったお題だなとは思うんですけれども、サイエンスを描いた映画って実は結構あります。こんな科学者を取り上げているとか、こんなテクノロジーが使われているとか、映画を見るたびに発見がありますね。

その中の1つは、「博士の異常な愛情」という1964年にキューブリックが監督して作られた作品はちょっと面白いなと思っています。


これは、アメリカが核兵器を開発して、それを投下するかしないかという映画です。

大統領と科学者と、あと軍人がいろいろ喋りまくる映画なんですけれども、かなりブラックコメディーです。


非常に興味深いと思っています。最近、オッペンハイマーという映画がアメリカで公開されて、キノコ雲の扱い方で大きな問題になっていますね。そういう意味では、このキューブリックの「博士の異常な愛情」のラストシーンはすごく象徴的なんですよ。

ラストシーンはやはり考えるところがあります。キノコ雲、原爆が投下されるということをどう表現するかっていうことで、キューブリックなりの、なんていうのか、美意識もあるし、皮肉なところとか表現されていて。

映画ってこういう表現できるんだよねと思うところがありますね。


キューブリックは私の好きな監督で、キューブリックの作品はいろいろ見ていて、その中の1つとしてこの博士の異常な愛情を見たんです。

キューブリックのSF作品だと、「2001年宇宙の旅」は非常に有名ですし、そのオープニングの投げた骨が、宇宙船になっていくシーンとか非常に面白い。また、今で言う人工知能の反乱みたいなことが描かれていて、非常に見るところがある作品ですね。


(⁎ᵕᴗᵕ⁎) 見てみたくなりました。種村さんの視点だからとは思いますが、いろんな人同士のコミュニケーションというか、話し合いにも注目という感じですね。


(๑•ㅂ•)و そうなんです。原爆投下を決断するという重要なことなんだけれども、周りはドタバタしてるし、深刻に受け止めないで、ことなかれ主義でどうしていくかを決めていったり、声の大きな軍人がやるんだとか言ってみたりして。

こんなふうに社会って、世界って動いちゃうのかなっていうところが、すごいブラックユーモアというか、皮肉として表現されているところがこの作品のいいところですね。


(つづく)


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