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プロフィール

登録日: 2023年6月5日

記事 (44)

2026年3月27日5
地球を救いながら、経済も伸ばす
「環境のためにガマンしよう」——そんな時代は、もう終わりかもしれません。脱炭素を成長のエンジンに変える「GX(グリーントランスフォーメーション)」という考え方が広がっています。企業と大学が協働で実装化を進めていますが、今回はGXにおける大学の役割を紹介します。 「脱炭素」って、結局コストなんじゃないの? 電気代が上がった。ガソリンが高い。「環境のため」だから仕方がない……。でも、その見方は少しずつ変わっています。 GXは脱炭素化を「我慢のコスト」ではなく「成長のエンジン」に変えようという発想です。太陽光や風力でクリーンなエネルギーを自給できれば、燃料を輸入し続ける必要がなくなります。その技術が産業を生み、雇用が増える。環境保全と経済は、実はトレードオフではないのです。そしてこの変革を、最前線で支えているのが大学です。 企業にはできない「10年がかりの研究」 新しいビジネスを始めるとき、企業は「いつ利益が出るのか」を考えます。当然のことです。でもそれは裏を返せば、「すぐには役に立たない研究」には手が出しにくいということでもあります。...

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2026年2月27日5
猫への愛がデータを歪める?
遺伝子を変化させ人の役に立つようになったウマやイヌに対し、ネコは野生のまま実用性も持たずに人の生活に入り込みました。なぜネコとのコミュニケーションは成立するのでしょうか? 考古学的な遺跡の事例や遺伝子の話を交えながら、事実と推論を区別することの重要性について、ネコという曖昧な存在から考えます。 役に立たないのに愛される。家畜になりきらない猫 動物は古くから人の生活に欠かせない存在とされています。先日のサイエンスカフェでも、ウマと人との関わりについて興味深い話を聞くことができました。 ウマは、荷役や乗馬、食肉など、人の役に立つように家畜化されてきました。その過程で遺伝子も変化しており、例えばウマの気質や行動に関わるZFPM1という、攻撃性を弱める効果を持つ遺伝子が選抜されてきたことがわかっています。イヌについても同様で、人懐っこさの遺伝的基盤となる、GTF2IやGTF2IRD1といった社会行動に関与する遺伝子の変異が明らかになりつつあります。 一方、ネコはペットとして可愛がられているものの、ウマやイヌのように実用的に役立つという点ではあまり貢献していません。イエネコの遺伝子はその祖...

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2026年1月30日5
絡まった課題を解きほぐす'切り離し'
切り離しという言葉に、どのようなイメージを持ちますか。  この言葉だけですと、少し冷たいイメージを持つ方もいらっしゃるのではないかと思います。しかし、サイエンスコミュニケーションにおいて人と事を切り離すことは、感情的な対立を避け、建設的な対話を行うための極めて重要な技術です。また、事と事を切り離すことは、事実と価値判断、あるいはリスクとベネフィットを混同せずに整理するために必要です。今回は、この切り離しについて考えてみました。   思い込みを捨てて発言そのものに向き合う  サイエンスコミュニケーションにおいて人と事を切り離すことで、理解や対話の土台を作ります。例えば、企業のミッションは利益を上げることだから、短期的にしか物事を考えられないし、それに沿った発言しかできないと考えてしまう人が議論の場にいたら、その議論が深まることはありません。発信者の属性で判断してしまうと、客観的に発言を捉えることができないからです。企業の人は皆同じ考え方をするという思い込みを捨て、その人の発言自体を解釈することで、事実は何か、何を考えればよいのかが浮かび上がってくるのです。...

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Mineyo Iwase

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