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サイエンスコミュニケーターは理系出身でないといけないの?
SciBacoフェロー 奥本素子 理系の学位を持っていれば安心? よく「理系の学位、つまり博士号を持っている方を、サイエンスコミュニケーターとして雇用したい」と相談されることがあります。やはり伝える内容の正しさは重要なので、「理系の学位を持っている方が安心」とのこと。 確かに科学的説明をする際には、その分野の専門家、特に博士号を持っている研究者に正確に語ってもらいたいですよね。ただし、それはあくまでも研究者の役割です。サイエンスコミュニケーターが内容の発信者ではなく、発信の仲介者という役割であれば、理系の学位を持っておけば安心というわけではありません。 まず、理系の学位と言っても幅広いです。例えば、物理学で博士論文を書いたからと言ってすべての物理研究に対応できるわけではありません。特にサイエンスコミュニケーターが取り扱うのは、最先端の科学や専門的なトピックも多いものです。隣接領域であっても取材と専門家の監修は欠かせません。 また、時には社会と接点のあるトピックを扱います。たとえば地球温暖化の影響を科学的に考えるには、気象学や海洋学、化学に加え、農

Pro SciBaco
7 日前読了時間: 7分


サイエンスコミュニケーターの仕事とは?
SciBacoフェロー 奥本素子 サイエンスコミュニケーターってどんな仕事? サイエンスコミュニケーション能力は「職業」ではなく、「職能」と言われています。科学と社会をつなぐサイエンスコミュニケーションの「能力」は多くの職業で必要だけれども、「職業」として独立して必要な場面は多くない、そういう意味も含まれているのかもしれません。実際に、サイエンスコミュニケーターが社会で広く活躍しているという印象を持っている方は少ないでしょう。 職業であれ、職能であれ、サイエンスコミュニケーターとして活躍されている人はどのようなキャリアを渡り歩き、どのような活動に従事しているのか、体系的に調査した事例は多くありませんでした。 コンピテンシー調査で探るサイエンスコミュニケーターの「職能」 私と、大分大学の小林良彦さん、サイエンスコミュニケーション協会の牟田由喜子さんは、サイエンスコミュニケーターの活動を、コンピテンシー研究の立場から調査しました。コンピテンシーとはいわゆる職能のことです。サイエンスコミュニケーションが日本に導入されたのは2000年代初頭。私たちは10

Mineyo Iwase
6月5日読了時間: 4分


絡まった課題を解きほぐす'切り離し'
切り離しという言葉に、どのようなイメージを持ちますか。 この言葉だけですと、少し冷たいイメージを持つ方もいらっしゃるのではないかと思います。しかし、サイエンスコミュニケーションにおいて人と事を切り離すことは、感情的な対立を避け、建設的な対話を行うための極めて重要な技術です。また、事と事を切り離すことは、事実と価値判断、あるいはリスクとベネフィットを混同せずに整理するために必要です。今回は、この切り離しについて考えてみました。 思い込みを捨てて発言そのものに向き合う サイエンスコミュニケーションにおいて人と事を切り離すことで、理解や対話の土台を作ります。例えば、企業のミッションは利益を上げることだから、短期的にしか物事を考えられないし、それに沿った発言しかできないと考えてしまう人が議論の場にいたら、その議論が深まることはありません。発信者の属性で判断してしまうと、客観的に発言を捉えることができないからです。企業の人は皆同じ考え方をするという思い込みを捨て、その人の発言自体を解釈することで、事実は何か、何を考えればよいのかが浮かび上がってくる

Mineyo Iwase
1月30日読了時間: 5分
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