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サイエンスライティングとは? ~『サイエンスコミュニケーションの道具箱』より~
今日は、サイバコの得意分野のひとつである「サイエンスライティング」について、CoSTEP20周年を記念して発行された『サイエンスコミュニケーションの道具箱』を引用しながら説明したいと思います。 サイエンスライティングとは? サイエンスライティングとは、科学的な内容を文章によって伝える技術です。専門家の間で共有される論文や報告書とは異なり、科学の知見や発見を専門外の人たちにも理解できる形で表現できることを目指します。 (中略) すぐれたサイエンスライティングは、単に科学的事実を伝えるだけではなく、その背景や意義、社会との関わりを伝え、読者の好奇心を刺激します。難解な概念を身近なたとえで説明したり、専門用語を噛み砕いたりすることで、科学の世界と日常の架け橋となります。 (『サイエンスコミュニケーションの道具箱』P12) サイバコに多く相談寄せられることのひとつに、「専門分野のことを専門分野外の方にわかってほしい」というものがあります。わかってもらうためには誰に・どのような方法で伝えるのがよいか、お客様と対話を重ねて解決方法を探ります。その際、より多く

Junko Wada
2 日前読了時間: 3分


万博に見るサイエンスコミュニケーション
盛況に終わった大阪・関西万博2025。今回のテーマは いのち輝く未来社会のデザインでした。そのテーマをもう少し深くひも解くと、未来のためにどのように社会全体で考え、対話的に考えていくかというサイエンスコミュニケーションのコンセプトにも通じる思いがあります。 今回は、サイエンスコミュニケーションの視点から万博のパビリオンを紹介していきます。 より対話的で、持続可能な開発を目指す大阪・関西万博 元々、先進国の産業博覧会的な意味が多かった万国博覧会が、今のようによりコンセプチュアルな内容になった経緯に、1988年に国際博覧会条約が改正された時に設けられた登録博覧会というカテゴリーがあります。登録博覧会は5年に一度、6ヶ月間開催される、参加国が自国のパビリオンを建設できる大規模な国際博覧会と定義されています。この制度が生まれてから日本で初めて開催されたのが2005年の愛・地球博です。それ以来20年ぶりの登録博覧会ということになります。 近年の万博では、発展だけではなく、持続可能性や対話的という観点も含まれるようになっています。そこにはサイエンスコミュニケ

Pro SciBaco
11月6日読了時間: 4分


「クセ」は脳の知恵?
なぜ一度勝つと次も勝ちやすく、負けるとまた負けてしまうのでしょうか。 実は、「勝者敗者効果」と呼ばれるこの現象は、魚から人間にまで共通して見られる行動パターンです。最近、そのメカニズムを明らかにした論文が発表されました。自分のクセを振り返る良い機会になったので、紹介します。 「勝ったあと」と「負けたあと」に起きる不思議な変化 「勝者敗者効果」とは、直近の勝敗経験が次の勝負の成績に大きく影響を及ぼす現象です。勝利した経験を持つ個体は次に勝ちやすく(勝者効果)、負けた経験を持つ個体は次に負けやすくなります(敗者効果)。この効果は、魚類(トゲウオ)、爬虫類(アメリカマムシ)、哺乳類、鳥類、甲殻類、昆虫など、幅広い動物種で確認されています。特筆すべきは、実力(体格やサイズ)にかかわらず、直前の勝敗がその後の勝率を劇的に変える点です。 また、勝敗がその生物の社会的階層(ヒエラルキー)に影響を及ぼすことも知られています。負け続けるということは、単に一時的な劣勢を意味するだけでなく、群れの中での立場や行動パターンをも変化させる可能性があります。マウス同士を

Mineyo Iwase
10月16日読了時間: 4分


科学の宣言とCoSTEP宣言
科学とは何かを社会的に定義したブタペスト宣言、そしてその20年後に策定されたポストブタペスト宣言をご存じですか?SciBacoは北大CoSTEPから派生したスタートアップ企業ですが、そのCoSTEPが二つの宣言を軸にサイエンスコミュニケーションの宣言、CoSTEP宣言を先ほ...

Pro SciBaco
9月26日読了時間: 4分


女性研究者のフロントランナーを紹介するインタビューシリーズ「LILAS」第五段は医学研究科の玉腰暁子さん
フロントランナーとして活躍している女性リーダー(Leader)を紹介する女性研究者インタビューシリーズLILAS。リラはフランス語で札幌の花としても知られるライラック(Lilac)を意味します。 インタビューの内容から着想を得た植物のアレンジメントとともに、植物の持つ力強さ...
mori saya
9月11日読了時間: 1分


社会的インパクト評価は「羅針盤」
社会課題解決の取り組みは成果が表れるまでに時間を要します。その進捗を確かめ、未来の意思決定に活かす仕組みが「社会的インパクト評価」です。多様な関係者が評価的マインドを持ち、問い直しと見直しを重ねること。その柔軟さこそが未来を共創する力となるのではないかと考えています。...

Mineyo Iwase
9月4日読了時間: 5分


サイバコのホームページをリニューアルしました
本日、サイバコのホームページをリニューアルしました。 https://www.scibaco.biz/ 内容のわかりやすさや、デザインから視覚的に伝えられる部分にこだわったことはもちろんですが、 私たちが実現したいことやその道筋を改めてみんなで考え、整理し、表現しました。...

Junko Wada
8月29日読了時間: 2分


モード1の科学とモード2の科学
科学のモード論をご存じですか?科学技術の生産スタイルをモード(様式)として整理したものです。 モード論には主に旧来の科学と呼ばれる活動と、20世紀から21世紀にかけて生まれた新しい科学の潮流の違いを分析するために使われます。...

Pro SciBaco
8月21日読了時間: 5分


サイエンスカフェの準備、進行中です
今週のサイバコは、明日の小学生向けサイエンスカフェ&ワークショップの開催に向けた準備の総仕上げということで、ラストスパートの1週間でした。 今回のサイエンスカフェでは北広島市のFビレッジにある、食と農の学習施設であるクボタ...
mori saya
8月8日読了時間: 2分


BBQのごちそうは北海道産牛肉・ホタテ、未来へのエネルギー
札幌では雪解けが進む5月半ば頃から、野外でのバーベキューのシーズンが始まりますが、6月くらいからは、職場でも駐車場やちょっとした広場でお肉の焼ける香ばしい匂いと楽しそうな声が漂ってくるようになります。 「サイバコ」からの帰り道、にぎやかな声に誘われて目を向けると、バーベキュ...

Mineyo Iwase
7月31日読了時間: 2分


KPIだけで「目指した変革」は計れるか?
正直に白状すると、私は小学生のころ、授業を全くまじめに聞いていない子どもでした。興味がもてない授業はもっぱら絵を描いたり物語を作ったり。それも集中できないときは、いまこの瞬間、私の行ったことのない外国ではどんなことが起こっているのだろうと想像していました。例えば誰かがくしゃ...

Junko Wada
7月25日読了時間: 2分


女性研究者のフロントランナーを紹介するインタビューシリーズ「LILAS」第四段は北方生物圏フィールド科学センター 室蘭臨海実験所の長里千香子さん
フロントランナーとして活躍している女性リーダー(Leader)を紹介する女性研究者インタビューシリーズLILAS。リラはフランス語で札幌の花としても知られるライラック(Lilac)を意味します。 インタビューの内容から着想を得た植物のアレンジメントとともに、植物の持つ力強さ...
mori saya
7月10日読了時間: 1分


【サイエンスコミュニケーションと法#7】外来種を取り締まる法律は?
サイエンスコミュニケーションに関係する最近施行された法律について解説していく「サイエンスコミュニケーションと法」という連載、第7弾は最近、超危険な植物?が札幌に見つかったとの報道があり、話題になっている外来種です。

Pro SciBaco
7月3日読了時間: 5分


サイバコがやっているのは「サイエンスコミュニケーション」?
サイバコに参画して、早くも3か月が経とうとしています。あっという間でしたが、それでも最初に作った50枚の名刺は早々に無くなり、多くの方にサイバコについて説明する機会をいただきました。 CoSTEP (北海道大学の科学技術コミュニケーター養成講座)受講者だった私からすると、「...

Junko Wada
6月27日読了時間: 2分


思い込みを外すサイエンスコミュニケーション
「あ、そういうことか」と思ったその瞬間、思い込みが始まっているかもしれません。 私たちは、見たもの・聞いたことに意味を求め、自分の知識や経験で理解しようとします。その働きが、思い込みを生み出すこともあります。では、どうすればその思い込みに気づき、手放すことができるのでしょ...

Mineyo Iwase
6月19日読了時間: 4分


北海道大学プラス・ミュージアム・プログラムのシンポジウム記事が公開になりました
2022年度から2024年度まで行われた、ミュージアムと一緒に何ができるのかを考える新しいリカレント教育プログラムである、北海道大学プラス・ミュージアム・プログラムのアーカイブサイトがオープンしました。 プラス・ミュージアム・プログラム...
mori saya
6月12日読了時間: 2分


サイエンスコミュニケーションにおける定性的評価
サイエンスコミュニケーションは定性評価で何が変わる? 定性評価とは 定性評価とは、定量的ではなく内容や過程、心情などを自然状態で観察や聞き取りをしてその質を理解していく評価です。例えば、ある日本酒が何本売れているかは定量評価ですが、その日本酒の味についての評価は定性評価です...

Pro SciBaco
6月6日読了時間: 4分


多様な「声」が生かされる社会に向けた定性評価
タイトルが目に留まり、中身もよく確認せずに買った本があります。 「口の立つやつが勝つってことでいいのか」 病気によって言語化することの難しさを初めて感じた作者が、言葉にしたとたんにこぼれ落ちる表現や、言葉にならないことのもつ意味や価値を見つめ直すエッセイです。 ...

Junko Wada
5月23日読了時間: 3分


バックオフィスにおけるサイエンス・コミュニケーション
私は、サイバコでパートタイマーとして働くのと同時に、CrowLabという会社の取締役も務めています。CrowLabでは、創業時から数年間、バックオフィスを中心に担当してきました。バックオフィスの内容は、経理・税務といった資金関係の仕事から役所手続きまで多岐にわたります。顧客...

永田 健
5月16日読了時間: 4分


バタフライ効果を可視化するために
予測不能な未来を読み解く バタフライ効果とは、気象学者エドワード・ローレンツの講演タイトル「ブラジルの1匹の蝶の羽ばたきは、テキサスで竜巻を引き起こすか?」に由来すると言われています。 バタフライ効果は気象学の研究から生まれた言葉ですが、文学作品や映画、テレビ番組でも重要...

Mineyo Iwase
5月8日読了時間: 5分
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