top of page
SciBaco Note
サイエンスコミュニケーションにまつわる情報をサイバコライターがお届けします。


万博に見るサイエンスコミュニケーション
盛況に終わった大阪・関西万博2025。今回のテーマは いのち輝く未来社会のデザインでした。そのテーマをもう少し深くひも解くと、未来のためにどのように社会全体で考え、対話的に考えていくかというサイエンスコミュニケーションのコンセプトにも通じる思いがあります。 今回は、サイエンスコミュニケーションの視点から万博のパビリオンを紹介していきます。 より対話的で、持続可能な開発を目指す大阪・関西万博 元々、先進国の産業博覧会的な意味が多かった万国博覧会が、今のようによりコンセプチュアルな内容になった経緯に、1988年に国際博覧会条約が改正された時に設けられた登録博覧会というカテゴリーがあります。登録博覧会は5年に一度、6ヶ月間開催される、参加国が自国のパビリオンを建設できる大規模な国際博覧会と定義されています。この制度が生まれてから日本で初めて開催されたのが2005年の愛・地球博です。それ以来20年ぶりの登録博覧会ということになります。 近年の万博では、発展だけではなく、持続可能性や対話的という観点も含まれるようになっています。そこにはサイエンスコミュニケ
11月6日


「クセ」は脳の知恵?
なぜ一度勝つと次も勝ちやすく、負けるとまた負けてしまうのでしょうか。 実は、「勝者敗者効果」と呼ばれるこの現象は、魚から人間にまで共通して見られる行動パターンです。最近、そのメカニズムを明らかにした論文が発表されました。自分のクセを振り返る良い機会になったので、紹介します。 「勝ったあと」と「負けたあと」に起きる不思議な変化 「勝者敗者効果」とは、直近の勝敗経験が次の勝負の成績に大きく影響を及ぼす現象です。勝利した経験を持つ個体は次に勝ちやすく(勝者効果)、負けた経験を持つ個体は次に負けやすくなります(敗者効果)。この効果は、魚類(トゲウオ)、爬虫類(アメリカマムシ)、哺乳類、鳥類、甲殻類、昆虫など、幅広い動物種で確認されています。特筆すべきは、実力(体格やサイズ)にかかわらず、直前の勝敗がその後の勝率を劇的に変える点です。 また、勝敗がその生物の社会的階層(ヒエラルキー)に影響を及ぼすことも知られています。負け続けるということは、単に一時的な劣勢を意味するだけでなく、群れの中での立場や行動パターンをも変化させる可能性があります。マウス同士を
10月16日


科学の宣言とCoSTEP宣言
科学とは何かを社会的に定義したブタペスト宣言、そしてその20年後に策定されたポストブタペスト宣言をご存じですか?SciBacoは北大CoSTEPから派生したスタートアップ企業ですが、そのCoSTEPが二つの宣言を軸にサイエンスコミュニケーションの宣言、CoSTEP宣言を先ほ...
9月26日


女性研究者のフロントランナーを紹介するインタビューシリーズ「LILAS」第五段は医学研究科の玉腰暁子さん
フロントランナーとして活躍している女性リーダー(Leader)を紹介する女性研究者インタビューシリーズLILAS。リラはフランス語で札幌の花としても知られるライラック(Lilac)を意味します。 インタビューの内容から着想を得た植物のアレンジメントとともに、植物の持つ力強さ...
9月11日


社会的インパクト評価は「羅針盤」
社会課題解決の取り組みは成果が表れるまでに時間を要します。その進捗を確かめ、未来の意思決定に活かす仕組みが「社会的インパクト評価」です。多様な関係者が評価的マインドを持ち、問い直しと見直しを重ねること。その柔軟さこそが未来を共創する力となるのではないかと考えています。...
9月4日


サイバコのホームページをリニューアルしました
本日、サイバコのホームページをリニューアルしました。 https://www.scibaco.biz/ 内容のわかりやすさや、デザインから視覚的に伝えられる部分にこだわったことはもちろんですが、 私たちが実現したいことやその道筋を改めてみんなで考え、整理し、表現しました。...
8月29日


モード1の科学とモード2の科学
科学のモード論をご存じですか?科学技術の生産スタイルをモード(様式)として整理したものです。 モード論には主に旧来の科学と呼ばれる活動と、20世紀から21世紀にかけて生まれた新しい科学の潮流の違いを分析するために使われます。...
8月21日


サイエンスカフェの準備、進行中です
今週のサイバコは、明日の小学生向けサイエンスカフェ&ワークショップの開催に向けた準備の総仕上げということで、ラストスパートの1週間でした。 今回のサイエンスカフェでは北広島市のFビレッジにある、食と農の学習施設であるクボタ...
8月8日


BBQのごちそうは北海道産牛肉・ホタテ、未来へのエネルギー
札幌では雪解けが進む5月半ば頃から、野外でのバーベキューのシーズンが始まりますが、6月くらいからは、職場でも駐車場やちょっとした広場でお肉の焼ける香ばしい匂いと楽しそうな声が漂ってくるようになります。 「サイバコ」からの帰り道、にぎやかな声に誘われて目を向けると、バーベキュ...
7月31日


KPIだけで「目指した変革」は計れるか?
正直に白状すると、私は小学生のころ、授業を全くまじめに聞いていない子どもでした。興味がもてない授業はもっぱら絵を描いたり物語を作ったり。それも集中できないときは、いまこの瞬間、私の行ったことのない外国ではどんなことが起こっているのだろうと想像していました。例えば誰かがくしゃ...
7月25日


女性研究者のフロントランナーを紹介するインタビューシリーズ「LILAS」第四段は北方生物圏フィールド科学センター 室蘭臨海実験所の長里千香子さん
フロントランナーとして活躍している女性リーダー(Leader)を紹介する女性研究者インタビューシリーズLILAS。リラはフランス語で札幌の花としても知られるライラック(Lilac)を意味します。 インタビューの内容から着想を得た植物のアレンジメントとともに、植物の持つ力強さ...
7月10日


【サイエンスコミュニケーションと法#7】外来種を取り締まる法律は?
サイエンスコミュニケーションに関係する最近施行された法律について解説していく「サイエンスコミュニケーションと法」という連載、第7弾は最近、超危険な植物?が札幌に見つかったとの報道があり、話題になっている外来種です。
7月3日
bottom of page
